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第 26 回 Vicki Keller 先生インタビュー


『やすらぎ』を求めて

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Vicki Keller 先生インタビュー

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And then this friend that I was planning um with, she kind of ( ) the ( ). quite As soon as we started getting ( ) about going, she said "Oh I actually couldn't see myself doing that but I can see you doing that" she said to me, and then I thought "Oh, like. thanks a lot you know you're ( ) me out here ( ) with this half a plan."

上の文章を完成させて解答を support@manabi.stまで送ってください。正解者先着 3 名さまに Vicki 先生の無料レッスン 1 回をプレゼント! (締め切りは 4 月 30 日です。)

Vicki「Hello?」
大塚「Vicki、お久しぶりです。お嬢さんの結婚式の準備、順調に進んでいますか?」
Vicki「大変です! 当初 フロリダ で式を挙げる予定でしたが直前になって カルガリー に変更しましてね。もう気が狂いそうです (笑)!」
大塚「そんな中、わざわざ時間を割いていただいて申し訳ございません。」
Vicki「とんでもない! 今日はインタビューしていただけると聞き、楽しみにしていました!」
大塚「そういっていただけるとうれしいです。Are you ready?」
Vicki「Of Course!」
大塚「それでははじめましょう。Vicki は 46 歳になって日本行きを決意しましたね。今まで私がインタビューをしてきた大部分の先生は大学卒業後に JET プログラムに参加する為に来日していますが、Vicki は年齢的にも大分後に、また JET とかではなく就職目的に来日していますね。そこの所のお話を詳しく教えていただけますか?」
Vicki「私、結婚が早かったんですよ。20 歳で結婚して、25 歳までに子供を 2 人生んで、27 歳で離婚。その後、生活していく為にキャリアを一生懸命積んで頑張ったんだけど。。。下の娘が大学に入った時、青春時代に出来なかったことが急にやりたくなってね。それで『エイヤ!』って感じで荷物をまとめて来日しました。今考えても『よくあんな決断が出来たな』と我ながら感心してしまいます (笑)。」
大塚「日本には以前に旅行したことがあったとか?」
Vicki「いいえ (笑)。」
大塚「海外に対するあこがれが前からあったとか?」
Vicki「いえいえ (笑)。その前まで旅行したのは アメリカ の西海岸のみです (笑)!」
大塚「ますます分からなくなりました (笑)。ではどうして『日本』だったのですか? 他の欧米だったら何となく理解できるのですが、何故言葉も文化も全く違う日本にしたの?」
Vicki「う〜ん。何と行ったらいいのか。。。私にとって日本は何だか神秘的な国でね。景色、庭園、生け花など。気分がやすまるというか。。。結局 2 人の子供を育てる為、当時一番稼ぎが良かった石油会社で毎日振り回され、石油会社を辞めた後も忙しく過ごしていたので子育てが一段落した時に安らぎたかったというか。。。」
大塚「でもその前に日本人と接する機会はなかったの?」
Vicki「それはありました。ちょうど石油会社を辞めた頃かな。ある本を読みましてね。"Teaching your way around the world" というような題名だったと思うのですが、『こんな風な生活が出来たら楽しいだろうな』と思い、将来に備えて ESL の資格を取るため地元の YWCA で ESL のクラスに通いました。」
大塚「そうだったんですか。Vicki のプロフィールを見るとホームステイの受入れもやっていますよね。これもこの時期?」
Vicki「そう。ちょうどその時求人欄にホームステイプログラムのコーディネーターの募集広告を見ましてね。採用され、一番初めの仕事が兵庫県の夙川学園の生徒を受け入れ、ホームステイ先や語学学習のプログラムを作りました。当時私が連絡のやり取りをしていた人が夙川学園で英語を教えている カナダ 人でね。そのプログラムを取りまとめている間にますます日本に行きたくなったのですよ。」
大塚「でもまずそちらで日本での仕事を探し、決まってから来日することは考えなかったの?」
Vicki「もちろん考えましたけどね。でも私が日本人採用者だったら電話で面接をし、採用するとは思えなくてね。またこちらもきちんと会社の雰囲気を実際に見て決めたかったし。あとは勢いですね。夙川学園に勤めるその カナダ 人を頼って来日しました。」
大塚「すごい! 日本に降り立って最初に感じたことは?」
Vicki「まず英語を話す人があまりに少ないことに驚きました。今ではかなりの人が話せるようになったと聞きますが 12 年以上も前の話ですからね。それとネオンの明るさにびっくり! こんなの今まで見たことがなかった!」
大塚「はじめはどこに泊まったの?」
Vicki「ビジネスホテル。それも信じられないくらい小さい部屋 (笑)! 値段も高くてね (笑)。その後旅館に移りました。」
大塚「旅館? 一人で?? 周りの人はびっくりしていなかった?」
Vicki「もちろん。一人で食堂でご飯を食べるじゃない? 『何でガイジンが一人でいるんだろう?』とか『ちゃんとお箸を使えるのかな?』等注目の的でした (笑)。」
大塚「それは簡単に想像が出来ます (笑)。仕事はすぐに見つかった?」
Vicki「ECC と NOVA に応募し、本当は待遇面の良い ECC で働きたかったんだけど最終面接で落とされましてね。結局 NOVA で働くことにしました。」
大塚「NOVA で働いてどうでした?」
Vicki「はじめの一年はとにかく必死でしたね。生活に慣れるのも大変でしたしね (笑)。6 ヵ月後にはホームシックにかかってしまい当初の日本に来た目的の『やすらぎ』どころではなかった (笑)。でも一年後には大分余裕が出来ましてね。本当は一年で帰るはずが、『これからだ!』という気分になりましてね。生け花や茶道などいろいろやりたかったしね。結局ちょくちょく カナダ に帰りましたが合計 5 年半日本にいることになってしまいました (笑)。」
Vicki Keller 先生Vicki Keller 先生
大塚「日本で特に思い出として残っていることは?」
Vicki「やはり神戸大震災ですね。揺れのすごさにはもちろんびっくりしましたがその後、電気・水道などがない生活の不便さを再確認しましてね。その為、カナダ に一時帰国をしたのですが、私が話すことといえば地震の話ばかり。はじめは皆、興味本位で聞いてくれたんですが、私がその話しかしないのでうるさがられましてね。でも震災カウンセリングがあるくらいですから被災者の私としては精神的にかなり参っており、体験を共有した人が周りに欲しかった。そこでまた日本に戻ることにしたんですよ。」
大塚「それはなんとも現実的な話ですね。それで?」
Vicki「NOVA の生徒ともその後数ヶ月間、集団英会話カウンセリングみたいなことになってね (笑)。今でもいい思い出です。」
大塚「NOVA は若い先生が多いと聞きます。Vicki のように人生経験が豊富な先生は重宝がられたのでは?」
Vicki「そうね。無責任な先生も結構いたからね。私自身稼ぐ為に進んで振替授業を受けるようにしました。生徒も私が他の先生に比べ年齢的に上だったこともあり appreciate していただけたと思います。」
大塚「MANABI.st の生徒の皆様も Vicki を appreciate していると思いますよ!」
Vicki「ありがとう! そういってもらえるとうれしいです!!」
大塚「話は変わりますが、日本での一番楽しかった思い出は?」
Vicki「友達と白川郷で 3 泊したことです! あのかやぶき屋根がなんともいえない『やすらぎ』を与えてくれました!」
Vicki Keller 先生Vicki Keller 先生
大塚「とうとう『やすらぎ』が出ましたね (笑)。」
Vicki「そう! 暖炉をはさんで日本の古い楽器の演奏を聞きながら山菜やお刺身を食べたことを昨日のように覚えています。街灯などなく夜は真っ暗になりましてね。これこそ私が求めていた『神秘的な日本』でした。」
大塚「私自身白川郷にはいったことがありませんが、是非行きたくなりました! 癒されたい (笑)!!」
Vicki「絶対行くべきですよ!」
大塚「まとまった休みが取れ次第行きます! これはインタビューした大部分の先生に聞いていますが、振返って笑ってしまう日本での失敗談などあります?」
Vicki「あるある (笑)! 初来日した時旅館に泊まったといったでしょ。」
大塚「うん。」
Vicki「着いてすぐに カナダ の娘に電話しようと思いましてね。つたない日本語で『電話はどこですか』と聞いたら『あそこのボックスにある』と指差されましてね。それでそこにいったのですがちょうど電話ボックスの入口のところにお金を入れる自動販売機がありましてね。何を勘違いしたのか電話ボックスのドアに入るのにお金を入れなければならないと思い、自動販売機にお金を入れたところ。。。何が出てきたと思う?」
大塚「さあ。。。なんでしょうね?」
Vicki「何と男性用髭剃り (笑)!」
大塚「びっくりしたでしょう (笑)!!」
Vicki「びっくりしたどころじゃない! もう恥ずかしくてね。すぐに周りを見回したらだれも見ていなかったのでホッとしましたけどね。今でもその髭剃りは持っていると思います。失敗した記念にね (笑)!」
大塚「それは面白い! 今度その写真を送ってくださいね (笑)。」
Vicki「どこにしまったか覚えていませんが多分見つかると思いますよ!」
大塚「5 年半もいてどうして カナダ に帰ろうと思ったの?」
Vicki「一緒に部屋を Share していたルームメートが帰国しちゃってね。それでも一人で住んでいたのですがやはり寂しくなったのとそろそろ帰らなきゃという気分になってね。2000 年に帰国しました。」
大塚「そうでしたか。Vicki は現在戦争被害や虐待経験のある外国人を受け入れる体制を整えるしごとをしていますね。ちょっと詳しく教えていただけますか?」
Vicki「悲しいことですが、スーダンなどアフリカ諸国では反政府武力勢力などで住む所を追われ、強制労働されたり、難民キャンプ生活を余儀なくされる人が何百万人もいるんですよ。私が現在所属するカトリック移民会はそのような人たちのこちらでの生活を立ち上げる手伝いをしています。」
大塚「どういうプロセスで カナダ に来る難民は選ばれるの? だって世界中の受け入れられる人以上に難民はいますよね?」
Vicki「基本的には UNHCR (国連難民高等弁務官事務所) で認定を受けますが、我々が引き受けるのは難民の中でも最も不幸な人たちです。」
大塚「不幸というと?」
Vicki「両親と生き別れ、頼る人が誰もいないような人たちで自力ではとても生きていけない人たちが優先的に選ばれます。」
大塚「なるほど。でも自力で国を脱し、船で不法入国されるケースなんかもありますよね。」
Vicki「もちろんあります。ここが本当に難しいんですよ。カナダ では年間 25 万人の外国人に対してビザを発給しています。もちろん大部分はビジネス目的ですので難民に限っては年間 7,000 人程度しか発給されません。不法入国された方はまず UNHCR がインタビューをし、認められればビザが与えられ、認められない場合は強制送還されてしまうという悲しい現実が待っています。これには毎回心が痛みます。。。」
大塚「そんな中、日本はほとんど難民を引き受けていないと聞きます。」
Vicki「国ごとに役割があると思います。日本はお金を持っていますが国土が狭く、また単一民族で社会的にも外国人を受け入れやすい環境とはいえないですね。カナダ はお金はないが国土は広い。イギリス系、フランス系、中国系民族が混ざり合っている社会ですので難民を受け入れやすい環境にある。それぞれの国が出来ることをやるというのが大切だと思います。」
大塚「勉強になります。それよりも早く各国の政治が安定して欲しいですね。」
Vicki「本当にそう思います。」
大塚「でも素晴らしい仕事ですね。日々いろいろなことがあると思いますが心から『この仕事をやっていて良かった!』と思ったのは?」
Vicki「昨年の一月にどういう経路で入国したかは分かりませんがこちらで難民認定を受けたあるアフリカ人女性がいましてね。彼女はある村に住んでいたのですが、反政府の武力勢力に村が襲われましてね。彼女の両親、兄弟、夫とバラバラになりました。生き延びたかどうかも分からない状態でね。そこで赤十字協会や政府関係機関などあらゆるコネクションを使い、彼女の家族を探しあてましてね。両親と一部の兄弟は亡くなられたみたいですがその他二人の兄弟と夫を見つけたんですよ!」
大塚「素晴らしいですね。」
Vicki「2 人の兄弟は他のアフリカの国で元気に暮らしていて、夫は何とオランダにいたんですよ。」
大塚「すごい!」
Vicki「そこで去年のクリスマスに私の家から彼女のオランダにいる夫に電話をしましてね。本当に感動的でその後、彼女と抱き合って泣いたんですよ。その時、この仕事を本当にやっていた良かったと心から思いました。」
大塚「本当にいい話ですね!」
Vicki「現在、彼女の兄弟と夫を全員カナダに呼び寄せる作業に取り掛かっております。これが実現される日を本当に楽しみにしております。」
大塚「何だかジーンときます。心温まる話を Share していただき、ありがとうございました。もうそろそろ Wrap up しなければいけない時間になりました。その前に Vicki の MANABI.st のレッスンについて教えていただけますか?」
Vicki「最近、Career Self Assessment (キャリアについて考える) コースを作ろうと思っていましてね。石油会社に勤めていた頃、人事部で採用活動や社員の教育に携わっていた為、この経験を生かして皆様の役に立ちたいと思っております。一般のレッスンでは日本人が一番足りないといえる英語に対するコンプレックスを取り除き、自信を持たせることを心がけて教えるようにしています。」
大塚「素晴らしい心がけですね。最後にこれを読んでいる皆様にメッセージをお願いします。」
Vicki「まずは今もっている英語の知識に自信を持ってください。そして間違いを恐れないこと! 自分の間違いを笑い飛ばせるくらいどんどん間違いを犯してください! それが出来れば知らないうちに大きな自信がつきますよ!」
大塚「長い間ありがとうございました!」
Vicki Keller 先生

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