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第 43 回 Chris St. John 先生インタビュー


将来は日本で働きたい!

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Chris St. John 先生インタビュー

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大塚「Hi Chris! 今、夏休み中?」
Chris「いえいえ。ちゃんと働いていますよ (笑)。ただお客さんの大部分が夏休みを取っていますのでかなりヒマです。午後 4 時半には帰っています。」
大塚「それは羨ましい! Chris の仕事について簡単に教えてください。」
Chris「私が勤める The Centre for Excellence in Communications は Consulting と Professional Development Training を行う会社です。コンサルティング事業としては主に政府の PR 戦略や一般企業のマーケティングキャンペーンを請け負ったりしています。また、Professional Development Training 部門では政府や一般企業にありがちな部内、部署間での Communication Gap をどう解決するかについて管理職を対象にセミナーを開いたりしています。」
大塚「そういえば オタワカナダ の首都でしたよね。政府の PR 戦略は本当に大事ですよね。先日ドキュメント 戦争広告代理店 (講談社文庫) という本を読んだのですがボスニア紛争でセルビア人を悪玉に上げるために世論を誘導したアメリカ PR 企業の話は衝撃的でした。もう、なんでもありの世界ですよね。」
Chris「あれは有名な話です。国の PR 戦略は Masa の言うとおり『何が正しくて間違っているかよりもどう世論を誘導していくかが鍵』となり、本当に恐いことですね。私の勤める会社ではそのような仕事はやっていませんが。。。」
大塚「それではインタビューを始めましょう。」
Chris「OK!」
大塚「Chris は大学時代関西外語大への留学、JET プログラムの一員として岐阜の高校で英語を教えるなど、2 度日本に住んでいましたよね。そもそも日本に興味を持つきっかけとなったのは何だったんですか?」
Chris St. John
Chris「ラッキーなことに高校時代の第 2 外国語で日本語という選択肢があったんですよ。」
大塚「第 2 外国語に日本語とはすごい! 他にどんな選択肢がありましたか?」
Chris「イタリア語、ギリシャ語、ドイツ語、チェコ語の 4 つです。迷わず日本語を選びました。」
大塚「どうして日本語を?」
Chris「日本文化は西洋文化と全く違い、ユニークに見えたからです。」
大塚「ユニークというと?」
Chris「『和』を尊ぶ精神ですかね。こちらは自己主張の国! その対比が大変魅力的に思えました。」
大塚「なるほど。実際、日本語はどうでした?」
Chrisオタワ では一部授業をフランス語で行うため、小さい頃からフランス語を勉強していましたが、フランス語という言語はルールに沿ったというよりも例外だらけで非常にフラストレーションがたまっていました。それに比べ日本語は非常にルールに厳格な言語で楽しく学ぶことが出来ました。」
大塚「でも尊敬語・謙譲語・丁寧語など結構複雑のような気がしますが。。。」
Chris「そこまではやりませんよ (笑)! 外国人だったら敬語は使えなくても許してもらえますから!」
大塚「それはそうですね。敬語を自在に操る外国人なんてかわいくない (笑)! 大学では国際ビジネスを専攻しましたね。」
Chris「そう。大学時代は 2 つ目標がありました。一つはビジネス勉強をすること。もう一つは世界中を旅すること。入学した Carleton 大学の国際ビジネス学部は 1 年間国外で勉強しなければならないプログラムで関西外国語大学も選択肢に入っていたので迷わず決めました。」
大塚「いつ来日したの?」
Chris「大学 3 年目の夏です。」
大塚「初来日はいかがでしたか?」
Chris「1 年間のホームステイをしたのですがホストファミリーが素晴らしくてね。まるで自分の息子のようにかわいがってくれました。」
大塚「それはラッキーでしたね。カルチャーショックとかはありませんでしたか?」
Chris「ホームステイ先での次の日の朝かな。朝ごはんに納豆、ご飯にお味噌汁が出てきました。」
大塚「納豆!」
Chris「そう (笑)。『これは何だ』と聞いたら Fermented Soy Beans といわれ、ショック!」
大塚「いつも思うのですが何で納豆を Fermented Soy Beans と英訳するんでしょうね。Fermented とは直訳すると『発酵』となりますが外国人にとっては『腐った』という意味合いが強いので Fermented Soybeans といわれて食欲がでる訳がありません。せめて Sticky Soybeans 位で訳せばいいと思うのですが。。。」
Chris「I totally agree です! 折角朝食を作っていただいたので Try はしてみましたが以後、納豆は食べていません (笑)。」
大塚「そうでしょうね! 関西外語大はいかがでしたか?」
Chris「良かったですよ。50% は日本のビジネス慣習について、50% は日本文化について学ぶプログラムで大変勉強になりました。」
大塚「一番の思い出は?」
Chris「やはりホストファミリーですね。本当に素晴らしい家庭にホームステイが出来て幸せでした。」
大塚「本当に良かったですね! Chrisは カナダ に帰国し、大学を卒業後、JET (Japan Exchange Teachers) プログラムの一員としてまた日本に戻ってきますよね。1 年の留学では物足りなかった?」
Chris「学生でしたからね。もっともっと日本文化について深く学びたかった。それにはこちらで仕事を持つことが一番だと思いましてね。いろいろ検討した結果、JET プログラムは日本の学校で英語を教える仕事でありながら、地域での文化交流プログラムが充実していると聞き、飛びついたんですよ。」
大塚「どこに配属されましたか?」
Chris「岐阜県各務原市です。」
大塚「各務原はいかがでした?」
Chris「名古屋に近い為、周りにトヨタ系の工場が多くてね。工場にはブラジル人やペルー人労働者が一杯いましてね。私、サッカーが大好きなので暇を見つけては彼らとサッカーをやっていました。」
Chris St. John
大塚「私も海外留学時代にブラジル人クラスメートとサッカーをやりましたが、サッカーが国技だけのことがあって、めちゃくちゃうまかったのを覚えています。10 分で完全に息切れしてしまいました (笑)。」
Chris「本当にそうですね。面白かったのは私はポルトガル語が話せなく、向こうは英語が話せない為、お互い片言の日本語でコミュニケーションを図っていたことかな。『ほら! パス! 走って!』な〜んてね (笑)。」
大塚「それは面白い!」
Chris「お陰でブラジルの文化についても相当詳しくなりました (笑)。」
大塚「どちらの学校で教えていましたか?」
Chris「スーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール (SELHi) に指定されていました各務原高校です。」
大塚「SELHi とは文科省より特別な予算がおりて例えば他の科目を英語で授業したり、英語によるディベート・プレゼンの授業を行う等、英語教育を重点的に行う高校ですよね。」
Chris「そう。結局学校側が文科省に申請するときにカリキュラムを相当細かく決めている為、クリエイティブなことをあまりやらせてもらえなかったのが大変残念でしたが、出来る子は相当英会話力が伸び、ディベートやプレゼンなんかもスラスラ英語で出来るようにまでなったのは驚きでした。」
大塚「私が高校生の頃なんて日本語でもディベートやプレゼンなんか出来ませんでしたよ。本当にすごいですね。Chris は 3 年まで延長できる JET プログラムを 2 年で終了させ、カナダ に帰りましたね。どうしてですか?」
Chris「実は婚約したんですよ。同じ JET で岐阜県に配属された女性と。」
Chris St. John
大塚「それはそれはおめでとうございます!」
Chris「それで婚約を期に二人で話し合って帰国することにしました。」
大塚「彼女もカナダ人?」
Chris「アメリカ人です。」
大塚「そうですか。今後はどのようなキャリアを積んでいきたいと思っていますか?」
Chris「今の会社は社員が少ない為、何でもやらなければならず、非常に勉強になります。これから本格的にビジネスの世界で勝負して行こうと思っていますので今は MBA (経営学修士) 取得に向けて勉強しています。」
大塚「そうですか。弊社のお客様の中には MBA 出願者が結構いらっしゃるんですよ。」
Chris「そうですか。『お互い頑張りましょう!』とお伝え下さい。」
大塚「了解です。それで MBA を卒業をしたら何をするの?」
Chris「やはり日本と関わりを引き続き持って行きたいと思っています。例えばトヨタ自動車がこちらで MBA 卒業生を対象に Executive Program を用意しています。そのような在米日本企業の経営者養成プログラムなどで経験をつみたいですね。」
大塚「日本の企業に就職したいとは何だかうれしいです。3 年間日本に住んで一番得たものは何ですか?」
Chris「やはり Patience (辛抱強さ・忍耐) がついたということかな。大きな問題が起きても焦らず大きな気持ちでいれるようになったと思います。昔はもっとせっかちで自分の思い通りにならないとイライラしていました。こうなれたのも日本にいたお陰だと思います。フィアンセも日本が大好きですのでいつか 2 人で日本に住みたいとよく話しているんですよ。」
大塚「うれしいですね! 近い将来、日本でお会いできるのを楽しみにしております。長い間ありがとうございました。」

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